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銀行の相続手続き:預金の必要書類と口座凍結の流れ
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- 相続手続き
- 必要書類
この記事の結論
- 全国銀行協会は、預金の相続手続を「取引金融機関への連絡→必要書類の準備→所定の相続手続書類と提出→払戻し等」の4段階で案内しています。連絡と同時に、亡くなった人の口座での入出金は原則として制限されます。
- 必要書類は、遺言書がある・遺産分割協議書がある・どちらもない・家庭裁判所の調停調書や審判書がある、の4通りで変わります。協議書で手続する場合は、協議書(相続人全員の署名・捺印)、出生から死亡までの戸籍、相続人全員の戸籍と印鑑証明書が概ね必要です。
- 戸籍の束は、法務局で無料交付される法定相続情報一覧図の写しで代えられる場合があります。遺産分割の前に生活費などが要るときは、預貯金の仮払い制度(民法909条の2)も使えます。
家族が亡くなると、預金は遺産分割の対象になり、名義人の口座は自由に使えなくなります。銀行での手続は、遺言書や遺産分割協議書があるかどうかで出す書類が変わります。全国銀行協会(全銀協)の案内をもとに、流れと書類を整理します。
手続の流れ(全国銀行協会の4段階)
| 段階 | すること | 注意点 |
|---|---|---|
| STEP1 連絡 | 取引金融機関に名義人が亡くなったことを連絡する | 連絡と同時に、口座での入出金などは原則として制限される |
| STEP2 書類の準備 | 遺言書の有無などに応じた必要書類をそろえる | 状況によって書類が違う。案内されたもの以外を求められることもある |
| STEP3 提出 | 金融機関所定の相続手続書類に依頼内容を書き、相続人が署名捺印して、STEP2の書類と一緒に出す | 様式は金融機関ごとに異なる |
| STEP4 払戻し等 | 金融機関で払戻しや名義変更が行われる | 日数がかかる場合がある |
口座が止まると、公共料金やクレジットカードの引落しもできなくなります。引落し口座を家族の口座に変える手続も、あわせて進めます。
必要書類は4通り
全銀協が「概ね」必要としている書類は次のとおりです。金融機関や相続の内容によって異なるため、最終的には取引先に確認します。
| 場合 | 主な必要書類 |
|---|---|
| (1) 遺言書がある | 遺言書、検認調書または検認済証明書(公正証書遺言以外)、被相続人の戸籍謄本(死亡が確認できるもの)、預金を相続する人(遺言執行者がいれば遺言執行者)の印鑑証明書、裁判所で遺言執行者が選任されていればその審判書謄本 |
| (2) 遺産分割協議書がある | 遺産分割協議書(法定相続人全員の署名・捺印)、被相続人の出生から死亡までの連続した除籍・戸籍謄本、相続人全員の戸籍謄本、相続人全員の印鑑証明書 |
| (3) 遺言書も協議書もない | 被相続人の出生から死亡までの連続した除籍・戸籍謄本、相続人全員の戸籍謄本、相続人全員の印鑑証明書 |
| (4) 家庭裁判所の調停調書・審判書がある | 調停調書謄本または審判書謄本(確定表示がなければ審判確定証明書も)、預金を相続する人の印鑑証明書 |
(1)の自筆証書遺言は、法務局で保管されたものを除き、家庭裁判所の検認を経てから使います。検認の申立ては遺言書の検認で、協議書の作り方は遺産分割協議書の必要書類で確かめてください。
戸籍の束は法定相続情報一覧図で代えられる
複数の銀行や法務局に同じ戸籍の束を何度も出すのは手間です。法務局は、法定相続情報一覧図の写しを、預金の払戻し手続を含む様々な相続手続で戸籍の束の代わりに使えると案内しています(使えるかは提出先に確認)。写しは無料で交付されます。取り方は法定相続情報一覧図とはにまとめています。
ゆうちょ銀行の場合
ゆうちょ銀行は「相続Web案内サービス」を用意しています。画面に沿って相続の状況や相続人の情報を入力すると、「相続確認表」と「必要書類のご案内」がPDFで作られ、窓口に行く回数が通常の原則2回から原則1回に減るとしています。入力には15〜45分程度かかります。
ただし、亡くなった人の貯金の有無・記号番号が分からない場合、投資信託や住宅ローンを利用している場合、亡くなった人より後に亡くなった相続人がいる場合などは使えません。貯金の有無が分からないときは、窓口で現存調査を申し込みます。
遺産分割の前にお金が必要なとき
葬儀費用や当面の生活費など、遺産分割がまとまる前に預金が必要な場合は、預貯金の仮払い制度があります。相続人は単独で、預金ごとに「相続開始時の残高×3分の1×自分の法定相続分」まで払戻しを受けられ、1つの金融機関あたりの上限は150万円です(民法909条の2)。計算例と必要書類は預貯金の仮払い制度で整理しています。
相続税の申告で使う書類も一緒に
相続税の申告が必要な場合は、相続開始日時点の残高証明書が要ります。銀行に相続手続を依頼する際に、あわせて発行を頼むと二度手間になりません。家族名義の口座に亡くなった人のお金が入っていないかも確かめておきます(名義預金とは)。申告に要る書類の全体は相続税申告の必要書類にあります。
よくある質問
亡くなった人の銀行口座はいつ凍結されますか?
全国銀行協会は、相続の連絡と同時に、亡くなった人の口座での入出金などの取引は原則として制限されると説明しています。公共料金などの引落しも止まるので、引落し口座の変更を早めに進めます。
銀行の相続手続きにはどれくらいの期間がかかりますか?
書類を提出してから払戻し等の手続が行われ、日数がかかる場合があると全国銀行協会は案内しています。ゆうちょ銀行は、相続Web案内サービスを使った場合、払戻証書での受取りや代表相続人の通常貯金への入金で約1〜2週間、他の金融機関口座への振込みで約3〜4週間としています。
遺産分割がまとまる前に預金を引き出せますか?
相続人は、預金ごとに相続開始時の残高の3分の1に自分の法定相続分を掛けた額まで、単独で払戻しを受けられます。1つの金融機関あたりの上限は150万円です(民法909条の2、法務省令)。
出典・参考
- 全国銀行協会 預金相続の手続の流れ
- 全国銀行協会 預金相続の手続に必要な書類
- ゆうちょ銀行 相続Web案内サービス
- 法務局 「法定相続情報証明制度」について
- e-Gov法令検索 民法(第909条の2 遺産の分割前における預貯金債権の行使)
※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、実際の必要書類は取引金融機関にご確認ください。
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