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遺産分割調停とは:申立先・費用1,200円と流れ

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  • 家庭裁判所

この記事の結論

  • 共同相続人の協議が調わないときは、家庭裁判所に遺産の分割を請求できます(民法907条2項)。調停は、相続人の1人または何人かが他の相続人全員を相手方として申し立てます。
  • 申立先は相手方のうちの一人の住所地の家庭裁判所か、当事者が合意で定める家庭裁判所で、費用は被相続人1人につき収入印紙1,200円分と連絡用の郵便切手です(裁判所「遺産分割調停」)。
  • 調停が不成立になると自動的に審判手続に移ります。相続開始から10年を過ぎると、原則として特別受益や寄与分を考慮しない法定相続分などで分けることになります(民法904条の3)。

遺産の分け方は、相続人全員の話し合い(遺産分割協議)で決めるのが基本です。話し合いがまとまらない、または一部の相続人と連絡が取れず協議ができないときは、各相続人が家庭裁判所に遺産の分割を請求できます(民法907条2項)。その入口が遺産分割調停です。

遺産分割調停の申立ての要点

裁判所の「遺産分割調停」の案内をまとめると次のとおりです。

項目 内容
申立人 共同相続人、包括受遺者、相続分譲受人
相手方 申立人以外の相続人全員
申立先 相手方のうちの一人の住所地の家庭裁判所、または当事者が合意で定める家庭裁判所
費用 被相続人1人につき収入印紙1,200円分+連絡用の郵便切手(郵便料は裁判所ごとに異なる)
主な書類 申立書と相手方の人数分の写し、事情説明書、進行に関する照会回答書

必要な添付書類

標準的な添付書類は、遺産分割協議書を作るときに集める書類とほぼ同じです。

  • 被相続人の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍・改製原戸籍)謄本
  • 相続人全員の戸籍謄本と、住民票または戸籍附票
  • 遺産に関する証明書(不動産の登記事項証明書と固定資産評価証明書、預貯金通帳の写しまたは残高証明書、有価証券の写しなど)
  • 相続人が親や兄弟姉妹になる場合は、追加の戸籍

戸籍の代わりに法定相続情報一覧図の写しを出せる場合もあるので、申し立てる家庭裁判所に確認します。書類の集め方は遺産分割協議書の必要書類と共通です。

調停から審判までの流れ

調停では、調停委員会が当事者双方から事情を聴き、必要に応じて資料の提出や遺産の鑑定を行ったうえで、各自の希望する分け方を聴き取り、解決案の提示や助言をしながら合意を目指します。

合意できれば調停成立となり、その内容で相続登記や預貯金の手続を進めます。話し合いがまとまらず調停が不成立になった場合は、自動的に審判手続が始まり、裁判官が遺産の種類・性質その他一切の事情を考慮して分け方を決めます。

相続開始から10年の期限に注意

令和5年4月1日に施行された民法904条の3により、相続開始の時から10年を経過した後の遺産分割では、特別受益(生前贈与など)や寄与分による相続分の修正が原則として考慮されません。10年が過ぎる前に家庭裁判所へ遺産分割を請求していた場合などは例外です。

話し合いが長引いているときは、10年の期限を意識して調停を検討します。なお、遺産分割に期限がなくても、相続税の申告期限(10か月)や相続登記の申請義務(3年)は別に進みます。未分割のまま申告する場合の扱いは相続税の申告期限、登記は相続登記の義務化を確認してください。

調停の前に考えておくこと

遺言書がある場合は、まず遺言の内容と検認の要否を確かめます(遺言書の検認とは)。遺言で取り分が少なくなった相続人の請求は、遺産分割調停とは別の遺留分侵害額の請求になります(遺留分とは)。分割前に葬儀費用などが必要な場合は、預貯金の仮払い制度で一部を払い戻せます。

よくある質問

遺産分割調停はどこの家庭裁判所に申し立てますか?

相手方のうちの一人の住所地の家庭裁判所、または当事者が合意で定める家庭裁判所です。申立先は裁判所の「申立書提出先一覧(家庭裁判所)」で調べられます。

遺産分割調停の費用はいくらですか?

裁判所に納めるのは、被相続人1人につき収入印紙1,200円分と、連絡用の郵便切手です。郵便料は裁判所ごとに異なります。弁護士に依頼する場合の報酬は別にかかります。

調停で話がまとまらないとどうなりますか?

調停が不成立になった場合は自動的に審判手続が開始され、裁判官が遺産の種類や性質その他一切の事情を考慮して審判をします(裁判所「遺産分割調停」)。

出典・参考(公的機関)

※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案の見通しは弁護士等の専門家、または申し立てる家庭裁判所にご確認ください。

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