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相続税の申告期限を過ぎたら|無申告加算税と延滞税
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この記事の結論
- 相続税の申告・納税の期限は、一般に被相続人の死亡を知った日の翌日から10か月以内とされています。
- 期限に遅れると、納める税金に上乗せして無申告加算税(一般に5%〜30%)と延滞税が課される可能性があるとされています。
- 延滞税の割合は、令和8年(2026年)1月1日から12月31日までの期間について、納期限の翌日から2か月までが年2.8%、それ以後が年9.1%と国税庁が公表しています。
相続税の申告期限は「知った日の翌日から10か月」
相続税の申告と納税は、一般に被相続人が死亡したことを知った日(通常は死亡日)の翌日から10か月以内に行うこととされています(国税庁「No.4205 相続税の申告と納税」)。この期限は住んでいる地域にかかわらず全国共通で、期限が土日祝日にあたるときはその翌日が期限になるとされています。
期限の考え方と10か月のスケジュールは相続税の申告期限は10か月。手続きの流れと遅れた場合の注意点で詳しく解説しています。相続放棄(一般に3か月)や相続登記(一般に3年)など他の手続きとの前後関係は相続手続きの期限一覧で確認できます。
期限を過ぎたときに課されるもの一覧表
期限に遅れた場合、本来納める相続税とは別に「加算税」と「延滞税」が課される可能性があるとされています。国税庁が公表している割合を整理すると次のとおりです。
| 種類 | 課される場面 | 割合(国税庁公表) |
|---|---|---|
| 無申告加算税 | 調査の事前通知前に自主的に期限後申告をした | 納付すべき税金の5% |
| 無申告加算税 | 調査の事前通知後・決定を予知する前の期限後申告 | 50万円までの部分10%/50万円超300万円までの部分15%/300万円超の部分25% |
| 無申告加算税 | 調査を受けた後の期限後申告、または税務署の決定 | 50万円までの部分15%/50万円超300万円までの部分20%/300万円超の部分30% |
| 過少申告加算税 | 申告はしたが税額が少なく、後から修正申告・更正を受けた | 事前通知後・更正予知前は5%(一定額超の部分10%)、調査後は10%(一定額超の部分15%) |
| 延滞税 | 納付が法定納期限に遅れた期間について | 納期限の翌日から2か月まで年2.8%、それ以後は年9.1%(令和8年1月1日〜令和8年12月31日の期間) |
| 重加算税 | 事実の仮装・隠蔽があったと認められる場合 | 加算税に代えて、より重い割合が課されるとされています |
割合は法定申告期限がいつ到来したかによって適用される制度が異なります。上表の無申告加算税の300万円超25%・30%の区分は、令和6年1月1日以後に法定申告期限が到来するものについての取扱いとして国税庁が説明しているものです。
延滞税の割合は毎年変わる
延滞税の本則は年7.3%(納期限の翌日から2か月まで)と年14.6%(それ以後)ですが、令和3年1月1日以後の期間については「延滞税特例基準割合」に連動した低い割合が適用されるとされています。国税庁は具体的な割合として、令和8年(2026年)1月1日から令和8年12月31日までの期間は年2.8%と年9.1%、令和4年1月1日から令和7年12月31日までの期間は年2.4%と年8.7%と公表しています。
数年前の記事の数字がそのまま使えない項目なので、実際に計算するときは必ずその年の割合を確認してください。
加算税がかからないとされるケース
国税庁は、期限後申告であっても一定の要件をすべて満たす場合には無申告加算税はかからないと説明しています。要件のひとつが「その期限後申告が法定申告期限から1か月以内に自主的に行われていること」です。ほかにも納付に関する要件などが定められており、すべてを満たす必要があります。
「期限を過ぎてしまった」と気づいた時点でできるだけ早く動くほど、選べる選択肢は多くなります。まずは税務署または税理士へ相談するのが安全です。
遺産分割がまとまらないまま期限が来そうなとき
遺産分割協議が長引いている場合でも、申告期限そのものは延びないのが原則とされています。一般には、未分割のまま法定相続分で計算していったん期限内に申告・納税し、分割が確定した後に修正する方法があるとされています。
この場合、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例は当初申告では適用できないのが原則ですが、申告時に「申告期限後3年以内の分割見込書」を提出しておくことで、分割確定後に適用を受けられる場合があるとされています。制度の内容は配偶者の税額軽減・小規模宅地等の特例の各記事もあわせてご確認ください。
よくある質問
相続税の申告が期限に遅れると、何が課されますか?
一般に、本来納める相続税に加えて無申告加算税と延滞税が課される可能性があるとされています。無申告加算税は、税務署の調査の事前通知の前に自主的に期限後申告をした場合は5%、事前通知の後で調査による決定を予知する前の期限後申告は10%〜25%、調査を受けた後の期限後申告や決定の場合は15%〜30%と国税庁が説明しています。個別の判定は税務署または税理士にご確認ください。
2026年(令和8年)の延滞税の割合はどれくらいですか?
国税庁の公表によると、令和8年1月1日から令和8年12月31日までの期間は、納期限の翌日から2か月を経過する日までが年2.8%、2か月を経過した日以後が年9.1%とされています。延滞税の割合は年ごとに告示される特例基準割合に連動して変わるため、実際の計算時には最新の割合を確認してください。
期限に遅れても加算税がかからない場合はありますか?
国税庁は、期限後申告であっても、法定申告期限から1か月以内に自主的に行われているなど一定の要件をすべて満たす場合には無申告加算税はかからないと説明しています。要件は複数あり個別判断になるため、期限を過ぎたことに気づいたら、まず税務署または税理士に相談することが望ましいといえます。
期限までに遺産分割がまとまらない場合はどうすればよいですか?
一般に、未分割のまま法定相続分で計算して期限内に申告・納税し、分割確定後に修正する方法があるとされています。その際、申告時に「申告期限後3年以内の分割見込書」を提出しておくことで、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を分割確定後に適用できる場合があるとされています。
出典・参考
- 国税庁 No.4205 相続税の申告と納税
- 国税庁 No.9205 延滞税について
- 国税庁 No.2024 確定申告を忘れたとき(無申告加算税の割合)
- 国税庁 No.2026 確定申告を間違えたとき(過少申告加算税の割合)
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の税務判断を行うものではありません。実際の取扱いは税務署または税理士にご確認ください。