配偶者の税額軽減(配偶者控除)とは?1.6億円まで非課税になる仕組み
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配偶者の税額軽減とは
配偶者の税額軽減(一般に「配偶者控除」とも呼ばれます)は、被相続人の配偶者が取得した遺産について、一定額まで相続税がかからないとする制度です。一般に、次のいずれか多い金額までが非課税の対象とされています。
- 1億6,000万円
- 配偶者の法定相続分相当額
つまり、配偶者が実際に取得した遺産額がこの金額以下であれば、原則として配偶者本人に相続税はかからない、という仕組みです。長年連れ添った配偶者の生活基盤を守る趣旨の制度とされており、多くの家庭で相続税額に大きな影響を与える特例のひとつです。
適用要件
一般に、次の要件を満たす場合に適用を受けられるとされています。
1. 戸籍上の配偶者であること
内縁関係にある方は対象外とされるのが一般的です。婚姻期間の長短は問われません。
2. 遺産分割が確定していること
原則として、相続税の申告期限(一般に10か月以内)までに遺産分割協議がまとまり、配偶者の取得財産が確定している必要があるとされています。分割協議書の作り方は遺産分割協議書の解説記事をご覧ください。
3. 相続税の申告をすること
この特例を適用した結果、納付すべき税額がゼロになる場合でも、申告書の提出自体は必要とされています。「税額がゼロだから申告不要」とはならない点は、多くの方が見落としやすいポイントです。
未分割の場合はどうなるか
申告期限までに遺産分割協議がまとまらないケースもあります。この場合、原則として配偶者の税額軽減は適用できませんが、「申告期限後3年以内の分割見込書」を申告書に添付して提出しておくことで、後日分割が確定した時点で更正の請求を行い、軽減の適用を受けられる場合があるとされています。ただし、やむを得ない事情がある場合を除き、原則として申告期限から3年以内に分割を終える必要があるとされているため、早めに話し合いを進めることが望ましいといえます。
小規模宅地等の特例との関係
配偶者が自宅の土地を相続する場合、小規模宅地等の特例(一定の要件を満たす宅地の評価額を最大80%減額する制度)もあわせて検討されることが多くあります。配偶者が取得する自宅敷地については、一般に他の相続人より緩やかな要件で特例の適用を受けられるとされていますが、両制度は仕組みが異なるため、それぞれの適用要件を個別に確認することが重要です。
注意しておきたいポイント:二次相続への影響
配偶者の税額軽減は、一次相続(最初の相続)の税額を大きく抑えられる一方、配偶者がすべて(または多く)を取得すると、その配偶者が亡くなった際の「二次相続」で相続税額がかえって増えることがある、という指摘もあります。二次相続では配偶者の税額軽減が使えず、法定相続人の数も一人減ることで基礎控除額(一般に3,000万円+600万円×法定相続人の数。詳しくは基礎控除の解説記事)が小さくなるためです。目先の税額だけでなく、一次・二次相続を通じたトータルの負担を意識して分割方法を検討することが望ましいとされています。
当サイトの相続税シミュレーターでは、配偶者の税額軽減を適用した場合の目安の税額を確認できます。分割方法を検討する材料の一つとして、まずは全体の目安を把握しておくことをおすすめします。
よくある質問
配偶者の税額軽減はいくらまで非課税になりますか?
一般に、配偶者が取得した遺産のうち「1億6,000万円」と「配偶者の法定相続分相当額」のいずれか多い金額までは相続税がかからないとされています。正確な適用額の判断は税理士等の専門家にご確認ください。
配偶者の税額軽減を受けるために申告は必要ですか?
一般に、この特例の適用によって納付税額がゼロになる場合でも、相続税の申告期限内(一般に10か月以内)に申告書を提出することが要件とされています。申告をしないと適用を受けられないとされているため注意が必要です。
遺産分割協議がまとまっていない場合でも適用できますか?
原則として、申告期限までに遺産分割が済んでいることが適用の前提とされています。未分割の場合は「申告期限後3年以内の分割見込書」を提出したうえで、後日分割が確定した時点で更正の請求を行う方法があるとされていますが、個別の判断は税理士等の専門家にご確認ください。
出典・参考(公的機関)
※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、特定の税務・法務上の効果を保証するものではありません。個別の税務・法務判断は、税理士・司法書士等の専門家にご相談ください。
配偶者の税額軽減を適用した場合の目安を確認する
家族構成と資産の内訳を入力するだけで、配偶者の税額軽減を踏まえた相続税額の目安を約1分で試算できます。個人情報の入力は最後のステップのみです。