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相続の税理士費用・料金の決まり方|見積もりの確認項目

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この記事の結論

  • 相続税申告の税理士報酬は、相続人と財産の数、土地の数と評価の難易度、特例の検討範囲などで変わるとされています。
  • 見積書では、申告までに含まれる業務・追加費用が発生する条件・支払時期の3点を確認します。
  • 相続開始後に相続人が依頼した申告のための税理士報酬は、相続税の債務控除の対象には含まれないと説明されるのが一般的です。

相続税申告の税理士費用を比べるときは、総額だけでなく「何を依頼できる金額か」を確認する必要があります。事務所ごとに報酬体系と依頼範囲が異なるため、本記事では根拠の不明確な相場数字ではなく、見積もりの読み方を整理します。申告期限は一般に「相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内」とされており、比較に使える時間もこの中にあります。

相続税申告の税理士費用は何で決まるのか

見積額は遺産の総額だけで決まるわけではありません。作業量に効くのは、財産の中身と資料のそろい具合です。

見積額に影響する要素 なぜ作業が増えるのか 初回相談での尋ね方の例
相続人の数 戸籍の収集範囲と説明・確認の回数が増える 「相続人が◯人だと工程はどう変わりますか」
土地の数と形状 評価単位の判定、現地確認、補正の検討が必要になる 「今回の土地で評価が難しいのはどこですか」
非上場株式・事業用財産 評価の手法が別分野になり、資料も追加で要る 「株式の評価は御所内で対応されますか」
特例の検討 要件確認と有利不利の比較に時間がかかる 「特例の可否判定は見積もりに含まれますか」
資料の整理状況 集める・並べ替える作業を誰が担うかで変わる 「こちらで用意すると安くなる資料はありますか」
遺産分割の状況 未分割だと計算のやり直しが発生し得る 「分割が決まらない場合の進め方はどうなりますか」
期限までの残り時間 短期での受任は工程を詰める必要がある 「今から着手して期限に間に合いますか」

遺産総額が同じでも、財産構成と依頼範囲が異なれば作業は変わります。「基本報酬」という名称だけで同じ内容だと考えないことが大切です。申告全体の工程は相続税申告の流れ、期限の並びは相続手続きの期限一覧で確認できます。

見積書ではどこを確認すればよいですか?

見積書は次の6区分に分けて読むと、事務所ごとの違いが見えやすくなります。

区分 含まれるかを確認すること 別料金になりやすい例
資料収集 戸籍・登記事項証明書・残高証明の取得代行 取得代行そのもの、実費の立替
財産評価 土地・建物・上場株式の評価 非上場株式、国外財産、現地調査
特例の検討 配偶者の税額軽減、小規模宅地等の特例の可否判定 複数パターンの試算、二次相続を含む比較
申告書の作成 財産明細・債務・税額計算・添付書類の整理 相続人や財産が想定より増えた場合
提出・税務代理 e-Taxまたは書面での提出代理 期限直前の受任、遠方への出張
申告後の対応 税務署からの問い合わせへの回答 修正申告、更正の請求、税務調査の立会い

このうち見落としやすいのが最後の2つです。提出して終わりなのか、その後の問い合わせまで含むのかは、契約の書き方で変わります。含まれない作業を先に聞くほうが、含まれる作業を確認するより差が出やすい質問です。

支払いについては、着手金と残金の時期、実費の扱い、中途解約時の精算、依頼範囲を変更する手順を契約書で確認します。日本税理士会連合会の案内でも、委嘱する事務の範囲や報酬は依頼の前に書面で確認しておくことが勧められています。口頭説明と書面に違いがあれば、契約前に解消しておきます。

複数の見積もりはどう比べればよいですか?

各候補へ同じ財産概要・相続人関係・期限・希望する業務を伝えることが前提です。渡す情報が違うと、返ってくる見積もりの前提も変わり、比較になりません。そのうえで「含まれる業務」「別料金の条件」「担当体制」「完了までの工程」を横並びにします。

判断の材料は金額だけではありません。次の3つは金額表に出てこないため、意識して確認します。

  • 家族側が負担する作業量(資料集め・確認の回数)
  • 追加費用が発生する可能性の高さ(土地や株式の有無で変わる)
  • 回答までの日数と、実務担当者が誰か

税理士の対応範囲や初回の質問項目は相続税に強い税理士の選び方にまとめています。そもそも申告が必要かどうかの見当をつける段階であれば、相続税の早見表無料の相続税シミュレーターで概算を出してから相談すると、伝える財産概要が具体的になります。

税理士報酬は相続税の債務控除に使えますか?

国税庁の資料では、遺産総額から差し引ける債務は「被相続人が死亡したときに現に存在した被相続人の債務(借入金や未払金など)で確実と認められるもの」とされています。相続税法第13条・第14条も同じ考え方を定めています。

このため、相続開始後に相続人が申告のために契約した税理士報酬は、この債務控除の対象には含まれないと説明されるのが一般的です。一方、被相続人の生前の所得税申告に関する未払報酬など、被相続人自身の債務として残っていたものは扱いが分かれることがあります。判断が割れる部分なので、見積もりの段階で税理士に確認しておくとよいでしょう。

税理士費用のほかに、どんな実費がかかりますか?

報酬とは別に、書類の取得費用がかかります。金額に政令の定めがあるものと、自治体の条例によるものが混ざっている点に注意が必要です。

費目 一通あたりの額 根拠
登記事項証明書(書面請求) 600円 登記手数料令
登記事項証明書(オンライン請求・窓口交付) 490円 登記手数料令
登記事項証明書(オンライン請求・送付) 520円 登記手数料令
戸籍全部事項証明書(戸籍謄本) 450円 地方公共団体の手数料の標準に関する政令
除籍・改製原戸籍の謄本 750円 同上
住民票の写し・印鑑登録証明書・固定資産評価証明書 自治体により異なる 上記政令に定めなし

相続人が多い、本籍地の移動が多いといった場合は戸籍の通数が増えるため、実費もその分積み上がります。取得を代行してもらうか自分で集めるかで報酬側も変わることがあるので、見積もりの段階で分担を決めておくと差額が見えやすくなります。

相談先を比較する準備ができた方は、専門家相談の案内を見るから現在利用できる窓口を確認できます。

よくある質問

相続税申告の税理士報酬はどう比較すればよいですか?

事務所ごとに報酬体系と依頼範囲が異なるため、料金だけでなく、見積もりに含まれる業務と追加費用の条件を確認してください。財産評価・特例検討・申告書作成・税務代理・申告後対応・実費の6区分に分けて、同じ条件で複数の事務所に尋ねる方法が取りやすい形です。

複数の見積もりは金額だけで比較できますか?

金額だけでは比較しにくいため、財産評価、特例検討、申告書作成、税務代理、申告後対応、実費など、同じ業務範囲で比較してください。渡す資料や伝える財産の概要が事務所ごとに違うと、前提の異なる見積もりを並べることになり、比較になりません。

追加費用は何を確認すればよいですか?

土地や非上場株式の評価、相続人・財産数の増加、資料取得、出張、期限直前の対応、税務調査対応などが別料金かを書面で確認しましょう。追加が発生する条件と、そのときの金額の決まり方(1件あたりか、時間単位か)まで聞いておくと、あとで突き合わせられます。

税理士報酬は相続税の債務控除に使えますか?

国税庁の資料では、遺産総額から差し引ける債務は「被相続人が死亡したときに現に存在した被相続人の債務で確実と認められるもの」とされています。相続開始後に相続人が申告のために契約した税理士報酬はこれに当たらないと説明されるのが一般的です。被相続人の生前の所得税申告に係る未払報酬など、扱いが分かれる部分もあるため、個別の判断は税理士等にご確認ください。

税理士費用のほかに、どんな実費がかかりますか?

戸籍や登記事項証明書などの取得費用がかかります。登記手数料令では登記事項証明書の書面請求が一通600円、地方公共団体の手数料の標準に関する政令では戸籍全部事項証明書が一通450円、除籍・改製原戸籍の謄本が一通750円と定められています。住民票の写しや印鑑登録証明書などは同政令に定めがなく、自治体の条例により異なります。

出典・参考

※本記事は一般的な情報です。実際の報酬・業務範囲は各税理士との契約でご確認ください。


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